2009年5月31日日曜日

風邪をひいたので読書

【写真】紫陽花と眼鏡橋


佐藤勝氏の「交渉術」を読了。


相手の内在的論理を捉える
という言葉が印象に残った。

内在的論理とは、
相手の根底に流れる論理のことであるが、
それは民族の神話、宗教、義務教育で使用される歴史、
国語の教科書などにより培われてきたものであるという。

だから、対外交渉において、
インテリジェンスのプロは相手の論理を知る上で、
相手国の神話や宗教から徹底的に調べ上げるのだという。



気づけば、我々の身近でもさまざまな内在的論理がある。


いろいろな人に出会える営業に置き換えてみれば尚更よくわかる。


交渉で大事なことは、相手側の論理を捉えた上で、
相手に信頼してもらう(納得してもらう)材料をひとつひとつ増やしていくことだ。


相手の「Yes」を積み重ねていけば、あとは「OK」しかない。

2009年5月17日日曜日

高田荘について























【写真】高田荘 第5期メンバー


若いうちにルームシェアをするといい、

という価値観が俺にはある。



高田荘

俺の原点。



三角形の形をした一軒家。
その家に常時3人が住んでいる。



21才春から25才冬まで、丸5年住んでいた。



近くには神田川が流れ、路面電車の都電荒川線が走り、銭湯もある。
かぐや姫の「神田川」のモデルになったそんな豊かな町に高田荘はある。




高田荘はという名称は自分達でつけた愛称。

トキワ荘を意識して命名した。



トキワ荘…漫画家の卵たちがそれぞれの夢を見て集った梁山泊。
手塚治虫、石ノ森章太郎、赤塚不二夫、藤子不二雄など、
日本漫画界に名を残した人たちが共同生活をした家。




高田荘のメンバーは進む道がそれぞれまったく異なるが
トキワ荘のように、夢を抱いて、いつの日か世に出たいと願う
ギラギラした若者が集まり、それぞれの想いや夢を語り合える家にしたかった。





事実、高田荘はそうなっていると思う。




たこ焼きパーティーをしたり

鍋をしたり

それぞれの仲間を呼んでは、語った。



20代の前半に、馬鹿な話や真剣な話を
様々な背景を持った人たちとすることができた。




国際学生シンポで出会った世一は
その1ヶ月後には関西から上京し、
以前の大学を退学して、早稲田に入りなおした。
奴の紹介で、占い師のユピテル、映画の飯塚、
ダンスの新田くんが高田荘にやってきた。






高田荘は一軒家三階建てで、「扉」は玄関とバストイレにしかないから
人と向き合わざるを得ない環境になる。

当然、メンバー同士の衝突もあったし、

それぞれ我慢した部分もあった。



でも、そこでしか出会えなかったかもしれない人たちと出会え、
こいつらだから、と打ち明けられた話もある。
俺だけじゃなく、ほかのメンバーもそうだった。



人に言えない自分の内面をさらけ出すことで

乗り越えられたこともあった。




そんな家と仲間に出会えてほんとうに良かった。



だから、みんなにもおススメしたい。





柴田は政治の道を志し

本田は教育を通じてたくさんの高校生と向き合うだろう

世一は物を書くことで己を表現し、

ユピテルは占い師として悩める人の救いになり

南米放浪から帰ってきた飯塚は映画界の巨匠になるのであろうか

新田君は保育士の卵、3つ子の魂にとても温かい感性を伝えてくれるはず

俺の代わりに入った馬場は…永遠に自由人だろう






高田荘メンバーの将来が楽しみだ。



2009年5月16日土曜日

理由があるのさぁ~

【写真】誕生日ケーキ Have @ chat

26才を長崎で迎えました、イェイ☆


まったく25年間縁のなかった土地だっけど、
私、職場もこの街も好きです。
とても気に入っています。

縁でいうと、実はまったくなかったわけではない。
てっちゃんがいたらからね。

昨晩一緒に飲み語らった相手もてっちゃん。

メガピの友が昨年長崎に赴任し、
そして俺も1年後に長崎に赴任したというこの縁。



そして、実は、長崎にはもう一人知人が。
メガピでお世話になった団塊世代サークルのメンバー、黒木さん。
仕事の関係で、長崎に月の半分居らっしゃることを先日知った。
この前一緒に飲ませてもらった。すごいぜ★



この縁はすごくないかい?

でも、偶然とか奇跡という一言で片づけられるものでもないと思う。


昨日飲んだHave @ chatというすこぶるスタイリッシュなバーも最高だった。
長崎のお寺の多い閑静な町に突如存在するお店。


なぜここにこんな雰囲気のあるバーが??
最初見たときそう思った。


スタイリッシュなバーは意味もなくできるわけがない。
ちゃんと理由があった。


聞けば、オーナーの経歴が面白い。
外国で働き、その後某有名企業の役員を経験してる人。

長崎は故郷だそうで、店は3年前にオープンさせたとか。

このお店はオーナーの感性があって出来たお店だったのだ。

なぜか妙に納得してしまった。




そう、最近思うのは「理由や背景」について。

人の縁にも、お店にも、
これまでに培った「なにかしら」の「理由や背景」がもちろんあるんだってこと。



偶然に思えても、そこには理由や背景がきちんとあるんです。

その「理由や背景」はたまに掘り下げてみるといい、そう思う。


ちなみに、これよかった
http://www.youtube.com/watch?v=SNuNpjZLPY8
忌野清志郎&甲本ヒロト Remember You imawano kiyoshiro



今日のヒトコト

「ワンとニャン」

2009年5月10日日曜日

長崎さるく

【写真】亀山社中跡にて 


「さるく」という言葉を、この一カ月の間に何度となく口に出した。


長崎弁で“ぶらぶら歩く”という意味。




長崎という街は、日本の西端に位置する。
日本の玄関口であった出島の周囲は山々に取り囲まれており、
平地がほんとうに少ない。


平地が少ないから、山の斜面にたくさんの家々が並んでいる。
まっこと坂の街だ。



よくもまぁこんなところに、都市を作ったなと歩けば歩くほど思う。
どう考えても、都市作りに向いている土地ではない。


大げさに言えば、長崎自体が、日本から隔離されており、
徳川幕府にとっては唯一の外国との交渉口として
好都合の土地だったのだろう。

事実、出島が作られる以前は、なにもない漁村だったそうだから、
この長崎という街は、260年続いた「鎖国」という制度が作った都市なのだ。



長崎は、ご存じのとおり
江戸以降は歴史の重要事件にたびたび顔を出すことになる。
だから、見どころはたくさん。


しかも、長崎の中心部はコンパクトだから
なにげなく歩いていると「あれ、ここに勝海舟が逗留していたのね!」
とかいう発見がわんさか出てくる。

そんな長崎を満喫するのに一番いいのが
「さるく=ぶらぶら歩く」ことなのだ。


「長崎さるく」という観光協会が作ったおススメ散歩コースも
全部で52もある。

さるくマップも売っていて、これが意外にも内容が充実している。



キリスト教弾圧の歴史やオランダはじめとする諸外国との文化交流
幕末の志士達が活躍した時代、原爆の遺構など、
学ぶべきこと、考えることがたくさんある街です。



写真にある「竜馬のぶーつ」は
坂本竜馬らが結成した「亀山社中」跡のすぐそばにある。
(ちなみに、日本で最初にブーツを履いたのは竜馬だったらしい)



ここからは、長崎の街を見渡すことができる。
なぜ山の上に社中を置いたのかもよくわかるよ。



竜馬はそこから長崎の街、そして日本の未来を 見ていたのだと思う。



竜馬が見た景色、とてもいいよ。

みんなにも見てもらいたいです。




引っ越してきて知ったが、
亀山社中跡は俺の家の裏山にある!
10分“さるく”(たぶんこうは使わないが)と着くほどの近さ。

ちょっと感動★



GWと今日と、早くも2回行ってしまった。




遊びに来てくれた人にはさるくガイドしますので、
ぜひ一度長崎へ!


今日のヒトコト

「長崎はわしの希望じゃ。やがては日本回天の足場になる」

(司馬遼太郎 竜馬がゆく より)