【写真】坂本竜馬の像
最近、東国原氏の動向が注目されている。
自民党(のイメージ)を変えてもらうために
マスコミからも国民からもウケがいい人気知事に
白羽の矢が立ったというところか。
今日言いたいことは、
これ以上、国政選挙の争点をずらさないでもらいたいということだ。
来る国政選挙の争点は「政権選択」だ。
どの政党がよりよい日本を創っていけるか
政策、党の体質、意思決定の仕組み、理念などを吟味して
選ぶべき問題だ。
宮崎の人気知事が立候補するかしないかは
それほど大きい問題ではない。
なぜなら、議会制民主主義の日本の政治体制において
一人の政治家にできることはそれほど大きくないからだ。
決して一人の政治家の力を軽視しているわけではない。
国政選挙に関して言えば、
どの政党が政権を獲るかということのほうが大事だと言いたいだけだ。
(加えて、東国原氏は、地方分権を本気で推進したいのであれば
1/480人の衆議院議員になるのではなく 宮崎県の首長として
他の首長と連携を取り続け宮崎から地方分権の重要性を
発信し続けたほうがよっぽどいいのではないかと思う)
そもそも
「自民党を変える」
このフレーズは4年前に聞いたことではなかったか。
小泉氏は「自民党をぶっつぶす」という刺激的なフレーズで
ホリエモンや刺客候補を立てて
マスコミを扇動し、そして国民は異様なまでにその熱狂を支持した。
その自民党は4年間で何をしてきたか?
小泉自民党に票を入れた国民は
この4年間をどう評価するのか?
その4年間の通信簿を作成した上で、
次の4年間政権を任せるに値する政党は
どこなのかを考えなければいけない。
個人的に、小泉氏の首相としての功績は
経済諮問会議を中心とする首相諮問機関を有効活用して
首相、内閣のリーダーシップを強化したことにあると思っていた。
政策の良し悪しとは別の次元で
「選択と集中」が求められる現代社会において
政治のリーダーシップは不可欠と考えるからだ。
だが、小泉後の安倍・福田・麻生政権は
諮問機関をうまく活用することができず、
なりを潜めていた族議員の復権を許した。
旧来の党・総務会主導の調整型政治に戻ったとみている。
つまり、「自民党をぶっ壊す」というのは
小泉氏の異常なまでの人気に支えられてできた一過性の現象であって
それ以上のものではなかったということだ。
結局、50年続いた自民党の政治を
変えることができるのは 自民党の中ではなく、
それに対抗する勢力だと思う。
(もし大きく変える必要があるのであればである)
自民党は50年延命し続けた 。
他の先進国では考えられない “超優良政党”である。
金権政治田中角栄からクリーン三木に
首を挿げ替えたように
調整型の小渕・森から脱派閥の小泉に
首を挿げ替えたように
自民党は蛇の脱皮の如く
延命措置を繰り返し、政権の座を維持し続けた。
先行きの見えていた20年前までならいざ知らず、
「失われた10年」といわれた90年代と
少子高齢化問題の顕在化と
新興国の躍進目覚ましい現代2000年代にも
いまだに旧来政党が政権を維持し続けている。
驚くべきことだ。
今回もまた自民党は
あの手この手で、商業主義に浸かったマスコミの力を借りながら
面白おかしく国民に訴えるのだろう。
国民の目にそれはどう映るのだろう。
政権選択は真剣に考えるべき問題だ。
特に若者が真剣に考えなければいけない。
自分たちの50年後、未来の子供たちに直接関わることだから。
小さな利害抜きのフラットな視点で真剣に。
未来の日本を選択する日が近づいている。
今日のひとこと
「今一度、日本をせんたくいたし申し候」
-坂本竜馬-